代表メッセージ

代表 公認会計士・税理士 山内真理

文化には多様な側面がありますが、衣食住をはじめとする日々の暮らしや精神活動、自然との共生や人々との協働など、人が人らしく精神的に豊かに生きるための社会の土壌として文化はあると考えます。

AIの活用などテクノロジーが進展する現代においても、文化的な側面から社会の健全な発展を捉えていく姿勢は、経済活動を支える専門職や専門サービスの立場からも重要と考えています。

当事務所は2011年より一貫して多様な文化活動・経済活動の促進に貢献することをミッションに掲げ、事業に取り組んできました。文化支援というと芸術の支援ないし芸術家の支援と捉えられがちですが、それは当事務所の活動の一側面に過ぎません。

アート、カルチャー、エンターティメントの分野にはその渦の中心に天才的なアーティスト、クリエイター、プランナー、ディレクター、プロデューサー等と呼ばれる方々があり、組織としてプロダクションやマネジメントなどがあります。そして、いわゆるアート産業、文化産業、エンタメ産業においては企画や制作のみならず販売・流通、プロモーション等、多様な社会的役割の分業があり、それら全ての経済活動の経営面のサポートが当事務所の範疇であることは言うまでもありません。

しかし、より重要なことは、文化は創り手と言われる一部の方々や一握りの愛好者のためのものではなく、わたしたち一人ひとりのためのものであるということです。そして、いわゆる文化産業、クリエイティブ産業、エンタメ産業などにとどまることなく、全ての産業には文化的側面があるということです。

ものづくりの分野を例にとれば、素材の製造から組立て、卸売、小売といった各経営主体があり、各主体がビジネスリスクを取って経営を担う中で、消費者を中心とする文化が豊かに形作られます。また人々の間では単に消費するだけでなく創る、交換するといった営みが育まれ、文化を形成しています。ファッション、料理、DIYなど例を挙げればきりがないほどです。店舗、ECを含め販売のプラットフォームやマーケット、売り場の形は時代に合わせて進化し、モノやサービス以上の何かが交換されていく、豊かな文化の土壌となっていきます。

不動産の分野を例にとれば、企画開発、建築設計、施工、管理などの分業や投資、協働、空間の利活用を通じて、人々の賑わいや営みといった文化的磁場が形成、発展し、都市空間や地域社会の文化が育まれていきます。空き家や遊休不動産の利活用、人流の問題は文化創りにおいて重要なテーマです。まちづくりの領域では、不動産業はもちろん、飲食業、観光業などの事業主体がリスクを担いまちに投資し、地域の豊かさや賑わいの創出に貢献しています。地域独自の食文化の豊かさには農業、漁業などの1次産業を含む生産、流通の問題が深く関わっています。

今日ではベンチャーやスタートアップの発展上テクノロジーの活用は避けられないものとなりました。新たな商品、サービスの創造や事業の発展を通じて、新たな文化的体験を生み出し、波及させていくプロセスは都市や地域の彩りを生み、人々の精神的豊かさや文化的生活の発展に寄与していきます。私たちは映像、音楽、マンガ・アニメ・ゲームなどのコンテンツやクリエイターエコノミー、メディアプラットフォームなどのビジネス領域に限らず、様々な新事業や市場創造のための挑戦をサポートしています。

多様な表現活動、創作活動、そして事業活動が育まれる社会的な豊かを担保していくため、私たちはあらゆる創り手のビジョンに寄り添い、会計・税務を軸にしながらも、それに限定せずに経営の多角的課題解決に専門分野から寄与する、そのような専門事務所及びサービスのあり方を目指しています。

代表 公認会計士・税理士 山内 真理